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BS「ゴミ処分場のオーケストラ」

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「ゴミ処分場のオーケストラ」

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 BS放映「ゴミ処分場のオーケストラ」の話。

 南米パラグアイが米国やブラジルの局と制作したドキュメンタリー番組。

「ゴミ処分場のオーケストラ」とは、まさに題名通り。

 ゴミの山状態の生活環境に住む住民の、子どもたちが音楽演奏に目覚める話。

 そして「ゴミ処分場のオーケストラ」という題名の意味は、彼らが手にして奏でる楽器のことでもある。

 なんと溢れかえる周辺に捨てられた大小の生活ゴミで、音楽演奏のための楽器を作ったということ。

 楽器、といえば、例えばヴァイオリン。

 17世紀のイタリアの名工アントニオ・ストラディバリなるお方の手による名器アントニオ・ストラディバリウス。

 21世紀の今でも10億円を下らないとか。名のある名手が奏でているのでも有名。

 そういった音楽演奏の楽器制作の材料を、一般生活の廃棄物の山から探し出すとは・・・。

 もちろんその理由の第一は、経費がないから。ではあるけれど、音楽を教え演奏させ、音楽の価値を理解してもらいたい、という教師の強い思いがあったことなのだという。

 だから演奏の練習中の子どもたちへの指導は、面白半分のものではなく。単なる、ゴミから作った楽器で遊ぼう、などという奇抜な気休めっぽさは全くない。

 しっかりとした音楽塾の熱気なのだ。

 ま、それにしても、太鼓など打楽器はドラム缶などで可能かなと想像つくものの。さすがに弦楽器となると、それもギターなどつま弾く系はともかく、ヴァイオリンやチェロなどの擦る系までとなれば、驚く。

 その実現には、地域の大人たちそれぞれの、職の腕が活かされ協力を得たようなのだ。

 なにせヴァイオリンなどは、金属板をあの形に加工されていて弦を張り、それらしい音色を醸しだす。

 塗装もないそれは、元地の金属箱外装ペイントのままでモーツァルト曲が弾かれるのが楽しい。

 しかしよくよく見れば、それは実に多くを物語ってくれる気がするのだ。

 音楽、って、そもそもなんだろうね、と。

 わたしですらそうなのだから、この先生と生徒、そして地域の協力で腕をあげてゆく演奏風景を、ネットで知った世界が関心を抱いたのも当然だと思う。

 やがて演奏を依頼され招待を受け拍手を得、名の有る米国ロックグループとの共演まで依頼される。あこがれのそのステージで感激する生徒たち。

 世界を演奏ツアーまでしてしまう。

 そんな子どもたちの国パラグアイを、強大な台風が襲い水浸し。そこからの再開の苦労はさぞ大変だったことだろう。

 そうした学生時代を経ては、音楽の楽しさを肌で知った子どもたちはどんな進路を歩んだのか。

 そういえば、同じ南米の出身(ベネズエラ)の若き指揮者に「グスターボ・ドゥダメル」がいる。

 2017年のニューイヤーコンサートで、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮したのはまだ記憶にのこっている。

 わたしなどは南米のイメージはサッカー程度。あまり世界的に音楽で輝く印象がないだけに、どちらも興味深いのでした。

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