なごの海の霞のまよりながむれば入(い)る日をあらふ沖つ白波 後徳大寺左大臣[藤原実定]

なごの海の霞のまよりながむれば入(い)る日をあらふ沖つ白波

 後徳大寺左大臣[藤原実定]

 晩霞といふことをよめる

 新古今和歌集 巻第一 春歌上 35

「なごの海の霞の隙を通して見入れば、今しも入日を洗う沖の白波よ。」『新日本古典文学大系 11』p.29

林下集[りんげしゅう 藤原実定の家集]「按察使公通卿十首題」。

なごの海 摂津国の歌枕か。

あらふ 入日の前に波の踊躍するさま。

参考「秋の海にうつれる月を立ちかへり波は洗えど色も変わらず」(清原深養父 後撰 秋中)。

「霞」の歌。

藤原実定(ふじわらさねさだ 1139-1191)平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての公卿・歌人。俊成の甥。定家の従兄。

千載集初出。勅撰入集七十九首。

隠岐での後鳥羽院による『時代不同歌合』では花山院と番えられている。

小倉百人一首 81 「ほととぎす鳴きつる方をながむればただ有明の月ぞのこれる」

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