『世界にひとつの金メダル』

 ともかく暇がない。

仕事があるのはありがたいことではあるが、スケジュールが被っていて休みが容易に取れない状態が続く。( ;∀;)

 それゆえあまり映画も見られないでいる。(鑑賞はしたけど、感想をアップすらできないものもチラホラ…。)

本当は試写も行けないくらいなのだが(苦笑)、先に「出席します」と返事したので仕方なく出かけた。(社会人として約束を守るのは大事よね。…どうか忖度してください。)

『世界にひとつの金メダル』

 なんだかウッチャンが監督した『金メダル男』が連想されてしまうような邦題だが、フランス馬術競技の実話物だという。

当時、舞台となったソウル・オリンピックは何となく観ていたものの、この競技には関心が薄く記憶にない。

しかし、まさかこんなドラマが隠されていたとは…。

 原題(Jappeloup)は主人公の愛馬<ジャップルー>のこと。

一人のエリート弁護士<ピエール>が職を辞して、馬術でオリンピックメダル獲得を夢見る。

そこには気性の荒い馬との出会いや父親との確執などがみられる。

 いわゆるスポーツ・サクセスものとしては定番と言ってよい内容だが、フランスというお国柄だけあり、映り込む背景が絵葉書のように美しい。

 主演ギョーム・カネは、本作では脚本まで手掛けているが、そればかりでなくスタントマンを使わずに自身がアクションをこなしたというのは実にアッパレである。

ここまで堂々たる障害飛越競技の映画だとは想像していなかった。

 人生に大事なのは何かということを改めて突き付ける内容で、幅広い層が楽しめるだろう。

何よりも馬の躍動感は大スクリーンでこそ映える迫力がある。

登場人物の中では父親とのやり取りに共感できる人も多いのではないか。

ラファエル役のルーデ・ラージュが印象深く、覚えておいて損はないと思っていたが、メラニー・ロラン監督作『Respire』ですでにメインで出演していた。(笑)

 ただ、少し残念なのは実話物の宿命ともいえるが、現実に引っ張られ過ぎて、事象をなぞり踏み込みが浅くなってはいないかという点。

もっといえば、取り上げる障害競技とは主人公<ピエール>の立ち向かう目的の障害と重なるのだろうが、立ち向かうべき己の障壁がやや弱いのが作品のそれと直結している気がしてならない。

クライマックスのソウル・オリンピックに韓国らしさがあまりなく欧米色が強い気がしたのはご愛嬌か。(笑)

試写会@ユーロライブ

6月17日より YEBISU GARDEN CINEMA、シネマート新宿にて公開

 ゲストで映画の字幕を担当された岩辺いずみさん(『ぼくを探しに』『イーダ』『ハイライズ』などの字幕担当)のトークがあった。

映画の内容よりも、この仕事に就いた経緯とか字幕の世界の内幕の話が聞けたのが面白かった。

字幕の協会はトップに10人くらいいて、その人たちだけで<大作>は回っているという。

なので、無名の人には有名な作品はまず回ってこないのだとか…。

確かにシネコンで見る映画の字幕っていつも同じ人たちばかりですよね?

 本作では馬術競技で乗り手は<騎手>ではなく<選手>と呼ぶのが“常識”だそうですが、競馬映画も馬術映画も原語では同じくriderなんだそうです。

 まぁ…あれだな英語の一人称「I」を「私・ボク・オレ・ワシ」と訳しわけるようなものだな。(違うか?)

(次は10日過ぎるまで劇場に行く時間が取れなさそう…。涙)